#001 私は貴方に酷いことをしました。

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もうこれ以上ないくらいに、 強く強く抱き締めて欲しかったのに。 貴方の腕の中にはいつもあの子がいて。 どうすれば‥‥ どうすれば、 いいのかわからなくて悲しかった。 途方にくれても答えは見付からなくて。 あの子は貴方に質問をしました。 「何故、貴方の瞳は片方見えないの?」 と。 貴方は答えました。 「これは罪だから」 「何の罪なの?」 あの子はまた貴方に問い返しました。 すると貴方は、 笑って誤魔化していました。 貴方があの子を視界にいれた罪。 唯の嫉妬や独占欲と知っていたけれど、認めたら終りのような気がして‥‥ 貴方の罪として私は認識しました。 否、認識させました。 笑って誤魔化せるほどやわな人間じゃなくて‥‥ 傷付いて傷付いて、再起不能に陥れられても、貴方はあの子を求めました。 私じゃなくて。 結局、貴方のことを一番考えているのは私じゃなくてあの子。 それに引き替え、 私は自己中心的な態度をとって‥‥
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