143人が本棚に入れています
本棚に追加
/191ページ
「…しかし…。ご自慢の部隊は何処だ?…まるで他の気配を感じねぇが」
「…ふん…。
図に乗るな。これは私の独断行動ダ。
デュオニス様は、貴様を過大評価しすぎル。貴様程度、私一人で十分に殺せるレベルだヨ」
それを聞いてルークは大きく笑った。
「お前一人で…俺を?…っ…ぶぁははっ!!!」
───ドスッ
「っぐ…!!?」
ルークの顔が痛みに歪んだ。
「……何っ…!!?」
ルークの右肩部、鎧と鎧の隙間に銀矢がそびえたった。
ルークの銀鎧に鮮血が滴る。
「ほぅ…急所を狙ったんだが、
気配だけで瞬間的に避けたカ」
「…くっ…!!これは…
俺が蹴り飛ばした矢…!?」
刺さった銀矢には、少し、土が付いていた。
最初の一撃目から今まで、コーラルは弓を引き直してはいない。
つまり、今ルークに突き立った矢は、間違いなく“最初”の矢だ。
最初のコメントを投稿しよう!