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コーラルは弓を構え直す。
同時にルークも背中に担いだランスを手にした。
「まさか攻撃を喰らうとは思ってもみなかったぜ」
「大層な自信だナ。自信過剰は
自分を滅ぼすだけだゾ。」
「忠告ありがとう!」
皮肉たっぷりにルークは礼を言った。
油断していたとは言え、一撃喰らってしまったことが、ルークとしては相当悔しい。
ビュンッ!
二回目の矢が放たれる。
素早くルークは身を返し矢を避けて、地を蹴りコーラルとの距離を詰める。
まるで本当に意思が有るかのように、矢はコーラルに迫るルークの背中を追った。
「うぉらっ!!」
ルークは空中で身体を翻し、追って来る矢をランスで弾く。
そして更に距離を詰めて、ランスの射程距離にコーラルを捉える。
「つぁっ!!!」
──が、ランスがコーラルに突き刺さる、その瞬間にコーラルが──消えた。
「…なっ、オーバードライブ!?」
コーラルはオーバードライブを使って、ルークの背後に回っていた。
「何も知らないようだナ。隊長格のほとんどはオーバードライブを使えるんだヨ。一番隊の専売特許だと思ったら大間違いダ」
ルークは驚きの表情を見せる。
「…でも、なんで…」
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