隊長としての誇り

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「ジュ…10分…だト!!?」 コーラルの額から大量の汗が吹き出す。 もし本当にルークが10分間もオーバードライブを維持できるとしたら、4秒しか維持できない自分に勝ち目なんてない。 そう考え始めるとコーラルの身体は、まるで子犬のように震えはじめた。 “──そんなはずは無イ…!!” コーラルは無理に自分を奮い立たせオーバードライブを発動する。 ルークも同時に閃光を発して消えた。 ───4秒 いや 1分は経った─── ルークの姿が見えないのは、オーバードライブを維持したまま移動しているからだ。 時々、木々が木の葉を散らす。 ──では何故、コーラルの姿は見えないのか。 答えはルークが停まると共に、落ちてきた人影に有った。 落ちてきた人影は、鼻が曲がっていたが、コーラルに間違いない。 「…がっ……ァ…!」 「案外、ぬるかったな」 ルークは、コーラルのオーバードライブが切れる前に捉えて、引きずり回していたようである。 元々、オーバードライブの維持時間どうのこうのの話は、クには関係無かったのだ。 ──まさに“圧倒的”。 「これでも一応隊長やってたんでね」
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