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「……っ……くそッ…!!!」
コーラルは地面に倒れたまま、悔いた。
──己の無力さに。
「何を悔しがるんだ」
そそくさとランスを背中に担ぎなおして、ルークが問いかける。
「馬鹿にしているのカ…!!
…私は裏切り者の貴様と違って、隊の責任を背負っているんダ…!!
それが貴様のような奴ニ…!!」
コーラルは血を噛み締めた。
それを見たルークが口を開く。
「…なんか勘違いしてねぇか?」
「…………?」
「確かに隊は抜けたが、隊長であった時の誇りまで捨てたつもりはないぜ」
堂々とルークは言い切ってみせた。
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