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「…隊の全員を皆殺しにした隊長に誇り等あるものカ…!!」
「隊の力を信じずに、一人で俺を殺しに来たお前にもそれは言えることだぜ」
「…何だと!!?」
「隊を背負う責任を分かってるなら、隊全員で俺を殺しに来いよ!
隊員は隊長に全てを預けて戦っているんだ。勿論、命もな。…誇り有る隊長なら…それを分かれ!!」
「……ならば何故貴様は隊員を殺しタ!!?それが誇りカ!!?」
ルークは沈黙する。
──そして、目を閉じて誰も知らない真実を語った。
「…俺と同じ裏切り者にする訳にはいかなかったからだ。…元とはいえ俺の部下だからな。止めも刺せなかったよ…。
……あいつらは……自分達の誇りを持って
…自害したんだ」
「何っ……!?」
ルークはグッと息を飲む。
コーラルは意外な事実に驚愕した。
「……。……早く殺セ」
「嫌だね」
「私を生かしておけばまた貴様を殺しに来るゾ」
「いい度胸だ。何度でも返り討ちにしてやるよ」
「変わった奴ダ…」
コーラルは、怒りの衝動でルークの元を訪れたが、今はそんなことは忘れ、ルークに好意すら抱いていた。
圧倒的な力、そして何よりも
ルークが持つ、隊長としての器の大きさに衝撃を受けていた。
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