初恋

3/8
前へ
/165ページ
次へ
スラリとした体型からは、想像出来ない程の力強いスマッシュ!まるで鳥のように軽やかにコートの中を舞う姿は、私だけではなく、他の生徒の視線を集めていた。 「男子の部長の伊原先輩よ!」 私達に二年の先輩が教えてくれた。 …伊原先輩か… 名前を聞いただけでドキドキしていた。 その時、シャトルが女子のコートに落ちた。 私はとっさにそれを拾った。 「ありがとう!新入部員?」 額の汗がキラキラしていた。 私は首を縦に振るのがやっとだった。 まわりのヤッカミさえ聞こえなかった。 完璧に彼に恋をしてしまった。 部活の間中、私はフワフワした感覚の中にいた。 「お疲れ様でした。」 部活も終わり、帰宅の途についた。
/165ページ

最初のコメントを投稿しよう!

409人が本棚に入れています
本棚に追加