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「あぁ~きれい…きれいね。皆、ありがとう。」
姉は涙を流して喜んだ。
私は窓の外を見るふりをしながら涙をそっと拭った。
「腹減りましたね!」
大翔はわざとおちゃらけた。
「よしっ、海を見ながら母さんの弁当を頂くか!」
父はハンドルを切った。
「私も手伝ったんだよ!」
得意気に言った私に、
「胃薬のんどけよ!」
父が真顔で言った。
「じゃあ食べさせない!」
そんな会話に姉は目を細めて笑った。
こんなに元気なのに…死ぬなんて有り得ないよね…
私は神様にお願いするしかなかった。
(お姉ちゃんを連れていかないで下さい)と…
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