繋いだ手

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お腹いっぱいになった私達は、しばらく海を見つめていた。 本当なら大翔といちゃつきたい。 そんな事を考えている自分に罪悪感を感じた。 『ペロッ』 突然足を何かに舐められた感触! 「ふわぁっぁぁ~」 驚いた私の足元に犬がまとわり付いていた。 「なんだ~?」 思わず声をあげた。 首輪をしているから、飼い主いるよね?辺りを見渡したがそれらしい人影はない。 とりあえず立ち上がり大翔と飼い主を探した。 走る大翔にじゃれつく迷い犬。 足がもつれて転ぶ大翔。 私は大笑いした。 ふと姉をみると、どことなく淋しそうに見えた。 「大翔、お姉ちゃんをお願い。」 私は迷い犬を連れて姉から離れた。 大翔は姉へと向かって行った。
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