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「希望、私もうこの世にいないのかな?ずっと希望に隠していた事があるの。
私ね、希望の本当の姉じゃないの。たまたまお母さんと、おばあちゃんの話を聞いて知ってしまった時はショックだった。
その時から素直に甘える事が出来なくなった。
羨ましかったな…お父さんと喧嘩する希望。
お母さんにげんこつされる希望が。
私達は…お互いが羨ましかったんだよね。
私達、血の繋がらない姉妹だったけど、同じ人を好きになったよね…
ごめんね。大翔君に抱き着いたりして。
こんなお姉ちゃんでごめんね。
私は希望の向日葵みたいな笑顔が大好きです。
その笑顔のままで、幸せになってね。
あなたが妹で幸せでした。
ありがとう、希望。
姉、真子より」
手紙と一緒に幼い頃の二人の写真が添えられていた。
私は声をあげて泣いた。
おさえても湧き出てくる。
獣のような声。
慟哭という、悲しいレクイエム。
気持ちが落ち着いた頃…夕日が部屋を照らしていた
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