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その日は嫌な事忘れて楽しんだ。
こんなに笑ったのは久しぶりだった。
姉が憎くて意地悪な私より、ずっと気分がいい。
少しだけ反省していた。
おいしい空気のお陰なのかもしれない。
とにかく旅行を楽しもうと思った。
実際綺麗な部屋に美味しい食事。
不機嫌になる理由がなかった。
姉もいつもより楽しそうだった。
ここ数ヶ月、私は姉に対してあまり良い態度をとっていなかった。
初恋の相手が姉の彼と言う事実はショックだった。
でも、まだ幼かった私は、目まぐるしくかわる毎日の中で、その悔しさは薄れていたのかもしれない。
「お姉ちゃん、ご飯食べたら花火やろ!」
私は姉を誘った。
姉は最高の笑顔で頷いた。
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