セカンドラブ

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恐る恐る振り向くと、大翔が立っていた。 「あっ!」 私は思わず指をさしてしまった。 「こらこら!人を指さしたらいけませんって教わらなかったか?」 そう言いながら私の人差し指をパクッっとくわえた。 「はっ?」 私はどうする事も出来ず固まっていた。 「しょっぱいぞ!」 大翔が笑った。 私は顔から火が出てるのではないか?と、思う程熱い頬を感じた。 「若槻希望!」 フルネームを呼ばれ、 「はいっ!」 思わず体育会系の返事をしてしまった。 「色気ないし…」 そう言いながら肩を揺らして笑う。 「どっどうせ色気ないですよ!」 気にしている事を言われむきになった。 「お前彼氏いないだろ?」 わかってるくせに… 私は苛々してきた。 「いないですよ!これから頑張るつもりだけど!」 勢いで言ってしまった。 「頑張る?必要ないから!」 あまりにも失礼な言い方に撃沈。 「わかってますよ。私可愛くないし…」 つい愚痴った。 「希望、帰ろ…」 加奈が手を引いてくれた。 落ち込む私の背中越に… 「俺が彼氏になってやるから安心しろ!」 とんでもない言葉が投げ付けられた。
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