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「はっ?からかってるの?」
私は振り向きざまに言った。
「大真面目だけど!嫌?」
…嫌な訳ない…
本音とは真逆な言葉を発する私。
「嫌です。他あたって下さい。」
加奈は私の手のひらをツネル。
「へそまがり。」
ボソッとつぶやきながら。
「だって…」
私の思考回路は停止寸前だった。
「まぁいいや!とりあえず俺の気持ちは伝えたからな!」
そう言って去って行った。
我に帰った私。
「冗談だよね?」
加奈に聞いた。
「冗談でも羨ましい。」
恨めしそうに私を見る。
「だって、私を好きになるはずないじゃない…色黒で、こんな天パーの髪だし…」
私の容姿は誰が見ても可愛いと言わないだろう…そんな私を、あんな素敵な大翔が相手にするわけがない!そう確信出来た。
「でも、希望って何気にもててたからね…」
加奈の言葉に耳を疑った。
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