セカンドラブ

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『ただ今~』 声を揃えて帰宅した私達。 「あら、珍しい二人で帰宅なんて!」 どことなく嬉しそうな母。 「先にお風呂入っていいよ。」 私は姉に言った。 「一緒に入らない?」 突然の姉の誘い。 「でも…」 躊躇する私を急かし、着替えを用意した姉。 何年ぶりかも思い出せないくらい、二人で入るお風呂。 姉は髪の毛を洗う私に手渡した。 「このトリートメント、いいよ~」 私は戸惑いながら使った。 優しい香りにうっとりする。 「希望も彼氏が出来る年になったのね!」 嬉しそうに言う。 「いっこしか違わないじゃない!」 私がいうと、姉はケタケタ笑った。 「確かにそうね!」 声をあげて笑う姉を見るのは久しぶりだった。 お互いの背中を流し、思いの外長風呂になった。 「随分楽しそうだったわね!」 母が嬉しそうに言った。 …なんで嬉しそうにしてるの?… 私は不思議に感じていた。 ただ、なんとなく、久しぶりに家族の時間を苦痛に感じない事に、嬉しさを感じていた。 大翔が自分を認めてくれた事で、屈折した気持ちが和らいでいたのかもしれない。そう思っていた。
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