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「若槻さん、ちょっといい?」
昨日私の肩をわしづかみしてきた女子。
「いいよ。えっと名前…」
「杉山和琴(わこ)よ。」
淡々と名乗る。
「杉山さんね!神崎君の事だよね?」
頷く彼女。
私は心配する加奈に手をふり彼女に着いて行った。
誰もいない校舎の裏庭。
突然彼女が言った。
「負けたから付き合うの?」
私は首を横に振った。
「最初はそんなつもりなかった。でも、神崎君と試合している時、負けてもいいと思った。悔しいけど、勝てないと思った。」
「わざと負けたとは思ってないよ…ただ、私、神崎君とずっと一緒に過ごしてきたの。」
いきなり涙目になる。
「凄く好きなんだ?」
私がきくと彼女は頷いた。
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