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荷物を手渡し大翔を見送った。
間もなく皆が帰ってくる。
…どうせ私抜きで外食にでも行ったんだろうな…
少しいじけた気持ちでシャワーを浴びた。
さっぱりした私が麦茶を飲んでいると、玄関の鍵が開く音がした。
「ただいま…」
疲れ切った母の声がする。
「お帰りなさい、どうしたの?」
あまりにも憔悴している母に声をかけた。
「希望、お茶入れてくれるか!」
後から入って来た父が言った。
父も疲れた顔をしていた。
「うん。あれっ?お姉ちゃんは?」
姉がいない事に気付いた私が尋ねると、
「まずはお茶をくれ…」
そう言ってリビングのソファーに座り込んだ。
私はお茶を入れて二人の前に置いた。
二人はお茶をおいしそうにすすった。
「何があったの?」
私は切り出した。
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