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病院に着いた私は姉の病室を確認してエレベーターのボタンを押した。
603の部屋。
個室だった。
ドアをノックして返事を待った。
「はいっ!」
母の声が聞こえた。
「来たよ~」
私は元気よく病室に入った。
そこには予想をしていたより元気な姉の笑顔があった。
私は少し照れながら、なけなしのお小遣で買った花束を渡した。
姉は本当に嬉しそうに微笑んで、
「有難う。凄く綺麗ね!」
そう言った。
私は姉を憎んでいた事を後悔した。
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