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「防犯カメラ…」
私が慌てて大翔から離れようとしたら、
「ここなら死角だよ。」
そう言ってきつく抱きしめて来た。
「大切にするんじゃなかったの?」
私はドキドキを隠しながら茶化すように言った。
「キスならいいって希望言ったよな。」
妖しく笑うと唇を塞いで来た。
優しく唇を吸われた。
「ァッ……」
頭をおさえられ身動きが出来ない。
大翔の舌が私の口の中で踊った。
「ハァッ………」
漏れる吐息。
体中に電気が走る。
耳を噛まれた私は膝から崩れた。
初めて深いキスをされ、私のキャパはいっぱいいっぱいだった。
嫌じゃないのに涙が頬を伝う。
大翔は慌てて行為をやめた。
「ごめん。暴走した…泣くなよ。泣かないで希望。」
大翔があまりにもオロオロしていたのが可笑しくて笑った。
「わらうなよ…」
大翔は照れ臭そうに私を突いた。
「ねっ、歌おう。」
私がリモコンを大翔に渡すと、
「惚れるなよ!」
そう言って笑った。
…ばか、もうとっくに惚れてるよ…
私は心の中で呟いた。
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