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「あんた、何ボーっとしてんのよっ!」
ツンっと頭をつつかれ目を覚ました。
「ご、ごめぇん…何の話だっけ?えへへ…」
この友人は『千秋』
昔からの友人。
何かあると相談したり
愚痴ったり
お姉ちゃんがいたら千秋みたいなんだろうなって思う。
「んで、あんたが話あるって言うから聞いていたら…突然ボケっとし始めたんでしょ!」
「あれ?そぅだっけ?」
やっぱりボケっとしている。あたしは、自分でもわかっているくらいダメだ
「…まったく…ま、いつものことだからいいんだけど!ね♪」
千秋は優しい。
他の子は『話しててイライラする』だとか『トロい』とか言って離れてくのに…
千秋だけはいっつも一緒にいてくれる…
千秋は腰に手をあて、それではと言わんばかりに
「…さて、あんたの今日のボケっとしている理由はわかっている♪さて、行きますか♪」
とあたしの制服の袖をつかんだ。
「…へ?」
「へ?じゃないよ、あんた!《あの人》でしょ?どぅせ…。」
《あの人》
「…ち、チが、ウモーん…。」
あたしは突然の千秋の発言にびっくりし、キョドってしまった
「…あんたねぇ…顔、真っ赤…。」
「…えっ!?うそっ!?やだっ!!」
「わかりやすい性格ね…。犬みたい♪」
そぅ言うと千秋は頭をナゼナゼしてあたしの手をひいて、教室を出た。
一緒に《あの人》のいる場所へ
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