お仕置きさ……

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「華野です。 少々よろしいですか?」 鷹夜が扉ごしにそう言うと、ゆっくりと扉が開いた。 「あらあら……珍しいお客様だこと。」 「そうですね。 糸さんの部屋にくるのは、本当に久しぶりです。」 扉を開けて微笑む糸に鷹夜も微笑み返すと、糸はおはいりなさい、と言って鷹夜を招き入れる。 「すいません。 お邪魔します。」 「いやだねぇ、鷹夜君。 全然お邪魔じゃないですよ。 むしろ久しぶりにお喋りができそうで、うれしいかぎりよ。」 糸はそう言って目を細めると、曲がった腰に手をやりながら囲炉裏に近付く。 そしてやかんを手にすると、鷹夜のためにお茶を入れ始めた。 板の間で背中を丸くしてお茶を入れるその姿はなんとも古きよき時代を醸し出し、これでメイド服ではなかったら完璧だろう。 「さぁ、どうぞ。 粗茶ですが……」 「これはこれは、ご丁寧にありがとうございます。」 鷹夜は座布団に座って糸からお茶をもらうと、味わうように口にした。 その横では、糸が年季の入った茶箪笥(ちゃだんす)から取り出したおまんじゅうを小皿に分けている。 .
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