出会い

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キンコンカンコーン チャイムと同時に俺は席についた。今日は1日、オリエンテーションだ。教科書は何もいらない。   ガラガラ 「おはようございます。これから君たちの担任をします。田中孝之です。C組は、今日11時から校内見学ですので、それまではクラスで自己紹介とかしましょう。そして校内見学が終わりしだいランチタイム。午後からは部活見学で、1日が終わりというわけです。」 先生は淡々と事務的に今日のタイムスケジュールを話した。     「自己紹介はじめるぞ!じゃあまずは………」 (俺は『谷』だから、順番はまだ先だ。その間ゆっくり考えておこう) 「俺からだな。」 先生は自分自身を指名して、再び話始めた。 「私は、里渕生まれの里渕育ちです。大半の生徒もそうだと思いますが。それで、東京の大学出まして、故郷に戻ってきたんです。授業は理科の担当です。あと剣道部の顧問です。では、出席番号順に谷君から。お願いします。」 「先生!」 俺は意義を唱えた。 「相沢さんからじゃないんですか?」   「いや、俺は田中だから、出席番号順で谷君からだよ。」 (あちゃ、先生も入ってんのかよ)  
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