9人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
キンコンカンコーン
チャイムと同時に俺は席についた。今日は1日、オリエンテーションだ。教科書は何もいらない。
ガラガラ
「おはようございます。これから君たちの担任をします。田中孝之です。C組は、今日11時から校内見学ですので、それまではクラスで自己紹介とかしましょう。そして校内見学が終わりしだいランチタイム。午後からは部活見学で、1日が終わりというわけです。」
先生は淡々と事務的に今日のタイムスケジュールを話した。
「自己紹介はじめるぞ!じゃあまずは………」
(俺は『谷』だから、順番はまだ先だ。その間ゆっくり考えておこう)
「俺からだな。」
先生は自分自身を指名して、再び話始めた。
「私は、里渕生まれの里渕育ちです。大半の生徒もそうだと思いますが。それで、東京の大学出まして、故郷に戻ってきたんです。授業は理科の担当です。あと剣道部の顧問です。では、出席番号順に谷君から。お願いします。」
「先生!」
俺は意義を唱えた。
「相沢さんからじゃないんですか?」
「いや、俺は田中だから、出席番号順で谷君からだよ。」
(あちゃ、先生も入ってんのかよ)
最初のコメントを投稿しよう!