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そう、あの時もだ。あいつが死んで落ち込んでるときも走った。走ったから、また始まることができたのかもしれない。走ることで、気持ちが整理できた。明日へ進むキッカケだった。
「この前…」
彼は話し始めた。ちょっとだけど、未来を探している目をしていた。
「神社に行ったのは、弓道場に行ってたんだ。」
「弓道?」
「まぁね。弓道場が神社の裏にあるんだよ。それで………」
彼の言葉は終わりを告げるようだった。まだ始まっていなかった。
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