338人が本棚に入れています
本棚に追加
「いってぇなぁテメェ!!何すんだよコラァ!!」
間違いなく、少女はこう言った。
俺は一瞬、我が耳を疑った。
そして、次の瞬間彼女は勢い良く立ち上がり、俺を睨みつけてきた。
しかも、少女が立ち上がって気がついたが、彼女は結構背が高い。
160センチ近くはあるんじゃないだろうか。
俺より辛うじて若干低い程度だ。
顔も小学生にしては整っていて大人っぽい。
だが、俺にはこの子が100パーセント小学生だという確信があった。
その証拠は、彼女の背中にあった。
滑らかな曲線の、大きな赤い箱を担いでいる。
ランドセルだ。
最初のコメントを投稿しよう!