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数日後の夕方、夕飯の準備をしているとピンポ~ン♪
この主婦の忙しい時間帯に誰なのよ!?
って思いながらも、「は~い♪」とよそ行きの声を出してみる。
「お忙しい時間にすみません、美咲ちゃんの担任の佐伯です」
えっ!?先生!?美咲何かやらかした!?
驚きながら恐る恐る玄関を開ける…
「美咲が何かしましたか?」
「いえいえ、美咲ちゃんは全然大丈夫です、今日は別件で…」
なんか言い辛そう。
別件って美咲のこと以外で何かあるかしら?
「実は…お願いがありまして」
お願い!?余計にわからないわ。
「先日お願いした役員の件なんですが、生活部と共に学級代表も兼ねてほしくて…」
申し訳なさそうに佐伯が言う。
「えっ!?何で私!?他にも役員さんいるじゃない」
明美が反論すると
「いや、相澤さんが1番適任と、他の先生達とも相談しました」
「はぁ!?」
呆気に取られる明美。
「実は今年の1年生は第一子が多いんですよ、他の役員引き受けてくれた方達ほとんど第一子か1人っ子でして。2組なんて代表さんもですから」
呆然としてる明美に構わず佐伯は話し続ける。
「必然的に相澤さんでしょ。2組の斉藤先生も不安がっちゃって、相澤さんに学年全体見てほしいって言ってます」
何を言ってんだ、この先生は!?
「そしたら、大川先生が優也くん受け持ったことあるけど~、って話に入ってきまして、相澤さん、いいよ~って」
「優也が入学した時は若い母さんで新米ママって感じだったけど、美咲が入学したら確かに若いけど、やっぱり二人目の母さんって貫禄出たよね~( ̄ー+ ̄)」
佐伯が言うには、明美と優也を知ってる先生方がみんな大川先生の話に賛同したと。
「ねっ、相澤さんしかいないでしょう」
明美は絶句。。
そんな明美を気にせず
「では、そういうことで、よろしくお願いしま~す♪お忙しいとこ失礼しました」
と、明美の返事も聞かず佐伯は機嫌良く帰っていった。
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