15人が本棚に入れています
本棚に追加
全体での顔合わせの役員会も終わり、各クラス役員中心の連絡網も出来上がった。
各部の仕事はそれぞれの部により異なる。
明美の所属する生活部は夏のお祭りの巡視活動からだ。
まだまだ先で良かった。面倒なことが嫌いな明美はホッとする。
問題は学年かぁ。
親子レクは1年生は毎年恒例、体育館でちょっとしたゲームやっておやつを配って終わり、ってパターンでいいな。
7月にあるバザーもここ数年は1年生は家庭の不要品を出してもらって販売するパターンで決まり。
だいたいの役員さん達がお手伝いに出てくれればなんとかなるな。
やっぱり1年生は簡単だ。
しばらくゆっくり出来るか。
そんな明美の予想に反して、クラス名簿が配られた後から、明美のところには頻繁にクラスのお母さん達からの電話がかかって来るようになる。
明美は元々、友達も多い、人に溶け込むのも得意、しかし来るもの拒まず去るもの追わずのあっさりした性格で、自分から誘うことはめったにない。
たいていのことは必要最低限で済ましてしまう…凝りだすとトコトンハマるという一面があることも、長所であり短所と自分自身思っているから。
クラスのお母さん達からの電話の内容は、お手紙の内容確認だったりのささいなことがほとんどだ。
上の子がいるぶん何でも知ってるだろうと、勉強内容や友達関係のこと…まだ入学したばかりだっつうの。
それは私じゃなく先生に聞けばいいじゃん、てなものも。
実際美咲が入学するまでは、美咲の幼稚園と優也の小学校との二ヵ所の行事があったため、優也もしっかりしてたし能天気な性格も手伝って、そんなに細々と悩んだり人に聞いたりってこともほとんどなかった。
へぇ~、最近のお母さん達ってみんな一生懸命なんだなぁ、と感心しながらも、聞いてくる人数の多さに多少の戸惑いもあった。
最初のコメントを投稿しよう!