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数日後、明美の家にクラスの母達が集まってきた。
初めて顔を合わすメンバーばかり。みんなまだ緊張している。
それぞれ気を使ってくれ、リビングのテーブルの上はお菓子やジュースの山になった。
今日はとりあえずリラックスしてほしいなぁ、と明美は思っていた。
一応さらっと自己紹介しても緊張からか、なかなかみんな喋らない。。当たり前か。
当然私の家でもあるし学級代表でもあるから、私から話さなきゃね。
「茶話会となると学校の許可を取ったり報告したり、お手紙出して集計し、お茶やお菓子の用意や片付け、時間制限もあるから、役員の負担にもなるので、今回は単に仲良い母達の集まりってことで、私の家に来てもらいました。そんなわけで気楽にしてね。せっかく皆さん持ち寄ってくれたから、まず食べよっか。」
女は食べ物があると打ち解けやすい。
明美が率先して食べ始めると、他の母達も遠慮なく食べ、だんだん会話が増えてくる。
一応、学校行事の説明、役員の役割、他の親達に協力してほしいこと、学校の方針、先生方のタイプなど、さらっと説明した。
まだ入学して日も浅いし、まだ子供同士のトラブルも出るには早い。
人数も多いので込み入った相談はなかったが、それは個別対応ということで。
気さくなメンバーが集まり、それぞれが安心したようで楽しい集まりになったようだ。
「また来てもいい?」
「こんどはうちにもきてね♪」
帰り際にはそんな言葉が飛び交っていた。
あっという間に子供達が下校の時間になり、名残惜しそうではあったが解散。
明美はなんとか無事にすんだし、今日のメンバーならバザーも安心だな、ってホッとしながら後片付けをし子供達の帰りを待っていた。
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