家庭訪問

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ワンワン、ワンワン…玄関前で雑種のゴンタが吠える。 ピンポ~ン♪ おっ、1人目参上。 優也の担任・里中先生だ! は~い♪ お待ちしておりました。こちらへどうぞ。 リビングへ通し、コーヒーとケーキを出す。 お母さん、お気になさらずに、と里中先生は恐縮するが、今までの優也の担任の話をし、特に問題無いならくつろいでってください♪ 里中先生は今年赴任してきたばかりですよね。前の担任から何か聞いてますか? 来たばかりでそんな聞いてる余裕も無いし、今のところ男の子のわりにおとなしいタイプですね。 はい、祖父母と父親が厳しいため、私もちょっと厳しくしてしまい、学校では絶対怒られたくないと頑張ってるんですよ。 ただ、学芸会の数日前に毎年必ず1日休みます。 緊張なのか唯一の反抗なのか、毎年の恒例行事なんで他の先生達も笑ってますから気にしないでください。 あと、たまにイジケモード入ります。スイッチがドコかわからないので知らんぷりしててください。 ほっとけば自然に直りますから。 あとは…別に無いですね~。 先生、次のお宅のお時間は? 相澤さんの前までビッチリだったんで、佐伯先生と相談して、実はここで時間調整です。 それなら、佐伯先生来るまでゆっくりどうぞ。 ずっと若い先生に受け持たれてた優也。 ちょっと厳しかったけど良い先生達に恵まれてきた。 里中先生は年齢は高いけど、見た目も気持ちも若く、元気ハツラツと言う言葉がピッタリだ! 後々、里中先生には母子で助けてもらうのだが… 誰も予測出来なかったことである。
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