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張り詰めた空気が流れる。
大貴の腕輪についた時計が4分をすぎた頃、俺の頭に衝撃が走った。
殴られたのだ。
その一発から始まり老若男女、俺達を殺そうと向かってきた。
俺は、大貴を強く抱きしめうずくまった。もう反撃する力も残っていない。
…大貴を下にしてうずくまるしか大貴を守る術が見つからなかった。
俺が気を失うか殺されたら、大貴を失ってしまう。
絶対、絶対、耐えるんだ。
4分が、とても長く感じた。
もう、痛みも恐怖も感じない。
意識すらあるのか、ないのか自分でも分からない。
ただ…。
大貴だけは…。
大貴だけは………。
集団が殴るのを辞め、俺達からできるだけ遠くへと離れていく。
……。
残り
30秒………………
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