-3-[雨、降りしきる地上にて…]

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 少女に傘を返し、痛い体を無理に起こた。 「……ぐっ…」  立ち上がっただけで、全身に激痛がはしる…。特に背中は焼けている様な痛さだ…。 「……大丈夫…」  自分と心配そうに見つめる少女に言った。 「…行こうか…」  背中を押さえながら、一歩、一歩足を踏みしめた。  すると少女は無理矢理、俺の腕を自分の肩にかけさせた。   「………すまない…」  悲しいが…、今は少女の肩を借りないと、まともに立っていられない…。        少女の手招くマンションは真新しく感じるが、なぜか古めかしく見えてしまう…。  複雑なマンションだ。 「…………」  入り口の軽い階段を登り切った途端、突然少女が俺に傘を預けて走った。  どうやらエレベーターのボタンを押しに…、行ったみたいだ…。    …急に体が重たくなった…。  そして、見えていた光景も真っ暗になってしまった…。      ……バシャ……
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