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「はぁ………はぁ……」
「やっと、仕留めたか…」
力を使いすぎたな…。うわばみ様の力を借りて居たとは言え、ここまで消費するとは思っても見なかったな…。
(……全部片付いたら、体力付けないとな)
そんなことを思いながら、ゆっくりと門を消そうとした。
「いやぁ…、油断した油断した…」
「……なんだと…!!」
門が閉まらない。強引に閉めようとしているのに、微動だにしない…。
「咄嗟に扉を抉じ開けてなきゃ、飛んでたなぁ……」
よく見てみれば、閉まりかけた門に、何かが挟まっている…。まさかと思い、目を凝らして見たが…、それは真実だった。
指が一本。それも指先が、扉に掛かっているだけで、閉められなくなった。
「馬鹿力にも程がある…」
「その言い方、傷つくねぇ…」
そう言うと、もう一本指が出てきた。そしてゆっくりと抉じ開けられていく…。
俺の力では押し返す事も出来ないで、あっという間に全開に開けられてしまった。
「しかし、まぁ莫大な力ばっかり使いまくって…」
そう言いながら、ミカエルがうわばみ様を見上げ、納得した様に頷いた。
「なるほど、力の源はこの蛇か…。だから消え掛けてんのか」
「ふん…、今更隠せぬか…」
そうだ。うわばみ様の有り余る力をお借りして、術を使っていたが…。
どうも、ここまでだな…。
「堕天使。
悪いが、これ以上貴様の手伝いする事は出来ぬ。まぁ、町の人物が無事だっだけ、今回はよしとしようじゃないか…」
「そうですね…。ありがとうございます…」
うわばみ様の言い方は、まるで[諦めろ]と言う風にしか聞こえなかった。
「……それから、神の成り損ない。我が貴様の未来を予言してやろう」
うわばみ様の姿が半分消えかけの状態で、もったいぶった口調でミカエルに語りかけてきた。
「貴様の思惑は朽ち、身を滅ぼすだろう」
そう言い残し、うわばみ様の体が全て消滅した。
別にうわばみ様がお亡くなりになったわけではないが…、もう俺の目の前には出てこないだろう…。
「くっくっ…、当たりそうもない予知だな」
俺はそうは思えない…。消える間際にそんな事を言っても脅しにすらならない事はうわばみ様もご存知のはずだ。
だとすれば、予言は強ちはったりではないかもしれない…。
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