-2-[自由は罪]

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「神様…!? なにをなさるつもりです…!」 「決まっている…」  神様がゆっくりと手を挙げていくと、俺の体が空中にゆっくりと浮かんでいった。   「熾天使エスタウェル… …君は有能で信頼のある天使だったよ…」    ……神様の言葉を聞いた瞬間だ…。  …背中が焼けるような激痛がはしった。 「ぐぁああ!!」  …翼の感触が…、なくなった…。 「……神…様…」  血が吹き出し、痛みに襲われ、意識が薄れていく…。 「お前の心には[自由]がある… でなければ私に刃向かうなどと意志はなかったはずだ…」  何かが開く音がかすかにした…。 「自由を持った元熾天使よ。 ……堕するがいい… そして、二度と天に帰るでない…!」  …体に自由が戻った。  だが…、血を流しすぎた…。体を反転させることすらままならない…。   「…………ゼウス…様…」  真っ逆様に落ちるさい、今まで見ることの出来なかった神様の顔を拝むことが出来た…。  純白で立派な髭…、すべてを見透かす青い瞳…。だが、その瞳に写る俺は… 「本名で呼ぶな… ………堕天使風情が……」    …軽蔑の眼であった…。
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