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  ‥‥なに? 訳もわからいまま、突然に怒り出した彼 彼の目つき顔つきからは、いつもの優しさを思い浮かべるすべも無かった ‥‥‥ 凄い剣幕で近付いて来た彼 思う間もなく、大きな衝撃と共に、私は吹き飛んだ 直ぐさま馬乗りになって私の頬を殴る! 『や‥ やめてっ!』 振り上げられた手が、私の頬を目掛けて翔んでくる 恐怖のせいか、それはスローモーションのようなに見えた ビシッ、ビシッと、耳の奥まで響く振動‥、カミソリで切られるような痛みが私の頬に走る 殴られる恐怖に襲われながら、防ごうとする私の身体は、手も足も堅く硬直していて、うまく交わす事など出来なかった ‥‥‥  
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