弟天使の記録~特別支援学校三年生・春~

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「ぴよ、痛い痛い~!」 年子で似たような背丈の心優しき兄の頭を、容赦なく持ち上げる弟天使。 あっ!ぴよって言うのは、弟天使の呼び名。 ゆうと→ゆっぴぃ→ゆぴお→ぴよ…と、なりました。 元の名前、一文字も入ってないやん(笑) 「ねっ?すごい力やろ?」 「これはヒドイわ~(泣)」 私が受けて来た攻撃を分かってくれたか、兄天使よ。 「ゆきっちにはやらないね」 「こいつはアカンと思ってるんちゃう?」 弟天使様は、ゆきっちに従順。 力で負ける事を知っています。 もちろん、それだけじゃありませんよ。 ゆきっちなら抱っこやおんぶもしてくれる事、毎朝バスセンターまで送ってくれる事。 そして休みの日には、公園やドライブに連れて行ってくれる事を、しっかり分かってるんです。 「だからやられないんだね~」 納得する兄天使。 …ちょっと待ってよ。 じゃあ、私と兄天使は同レベルですかっ!? シクシク…(泣) …と思ったら! 自分のお世話にやって来たバァバにも、容赦ない攻撃を仕掛ける弟天使様。 それも宴の一部として。 バァバ、首がもげそうでした(笑)
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