《第二章》

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    「・・・マジで、なんもないな…」テッコがつぶやいた。 オレ達は文字通り、〔何もない、異世界〕にいるようだった。   確か、レコーディングの為に、飛行機に乗ったはずなのに、今、見知らぬ場所に、オレ達は4人だけで立っていた…いや、取り残されたのかもしれない。   マネージャーも、他の乗客も、乗務員も、皆が消えてしまった機内から、テッコの「外に出てみる!」の声に押され、「4人一緒だ」というジロウやトノの言葉に勇気付けられて、外に降り立ったオレ達。 4人で背中を合わせるようにして、警戒しながら佇みつつ、オレは自分の取るべき行動を模索し始めていた。    
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