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「・・・ル・・TERU。」
いつの間にか眠っていたらしい。TAKUROの声に起こされた。「何?着いたの?」
そう言いながらTAKUROの方を見ると、彼の表情が強張っている。「?どした?」
後ろの席にいたJIROが「機内に、俺達しかいないんだよね…」とつぶやくように答え、俺はその言葉に辺りを見回した…確かに。ほぼ満席だったはずの機内には、俺達4人以外、客もCAもマネージャー達までいない。
『あ?なんで?』…完璧に目が覚めるのと同時に、頭の中がパニクり始めた。
「これ、何の冗談よ?かつぐなよ…」
もちろん、冗談ではない事は分かってる。TAKUROの表情やJIROの不安げな声がそれを語っていた。
「HISASHI…?」気になり、HISASHIに声をかけると、少し間が開いてから、返事が返って来た。
「何処かに着いてはいるんだ…けど、なんか…妙なんだ…」
『???』HISASHIの言った事に、ますます俺の頭は混乱してきた。
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