おつかい

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高校に入学して、もうすぐ1ヵ月。 悩んだけど部活には入らず、放課後は友達と遊んだり、こんな風に家でのんびりしたりしてる。 中学の友達で、別々の高校に入学した子もいた。 だから、初めは馴染めるか心配だった高校生活だけど、 同じクラスには新しく友達も出来たし、今では結構楽しんでるんだ。 「わかったぁ~」 階段を降りながら、少しシワの寄ったスカートをパンパンと軽く叩いた。 私がキッチンに来たことに気がついたお母さんは、ちらりとこっちを見てこう言った。 「優ちゃんも育ち盛りだからね、足りなそうだったら、何か作ってあげなさいよ。」 タッパーに煮物を詰めているお母さんは、なんだか鼻歌交じりだ。 何か良いことあったのかな? 髪についたクセを軽く直し、煮物を受け取った。 「行ってきま~す」 こうして、優ちゃんがひとり待つお隣さんへ向かったんだ。 これから起きることなんて、知りもせずに…
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