ふたりきり

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玄関を出たらすぐに見える、隣の建物に足を進める。 いつもキレイに手入れされている庭は、優ちゃんママの趣味だ。 この時間はガーデニングをしてることが多いけど、今日はお出掛けだってお母さんが言ってたっけ。 そうそう、優ちゃんっていうのは、ここに住んでいる2つ下の男の子。 ずっと隣に住んでるから、優ちゃんが産まれた時のことだって、 本当にぼんやりとだけど覚えてるんだ。 去年までは中学が同じだったから、しょっちゅう会ってた。 でも私が高校に入学してからは、通学時間も通学路も違うから、殆ど姿を見掛けなくなった。 ―ピンポ~ン♪ 「はい。…あや?」 インターホン越しに優ちゃんの声が聞こえた。 「優ちゃん、夕飯のおかず持ってきたよ」 「あー、ちょっと待ってて!」 その声がして、暫く経ってから玄関の扉が開いた。 ―ガチャ。 「…う゛っ//優ちゃん…そ、その格好//」 「…あや?」 玄関に立つ優ちゃんは… 「な、な、何で…は、は、裸…//」 上が裸だったんだ…
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