第七章:運命

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「カモメがいっぱいですね~」 一同は今、守谷のアジトから30分ほど車を走らせた距離にある港にいた。奈緒と一輝は車内での難しい話に耐えきれず、風に当たりながら海を眺めていた。 「いい景色だなぁ。写メでも撮りたいけど携帯、あの倉庫に起きっぱなしだぜ」 「あぁ!ホントだ!どうしましょう一輝さん!あの携帯にはテトリスとかがたっぷり入ってるのに……」 「泣くなよ奈緒ちゃん!俺の携帯だっていかがわしいサイトにいっぱい有料登録してたんだから……」 一輝の目から輝く水滴が落ちたが、奈緒はそれに気付くことなく、海を見るのに飽きたのか車の方に戻っていった。 それを見た一輝の目からはもう一滴、光る滴が落ちた。
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