第一章:襲撃

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しかしこのまま話に付き合っていたら本当に金を取られそうだ。金がなければ事務所をよこせと言いかねない。 ジュンは慌てて話題を変えた。 「え、あ、いや……あっそうだ!ナオちゃんいますよ?代わりますねナオちゃん喋りたそうだし早苗さんも話したいですよね?ね!」 早苗に有無を言わさず奈緒を呼び寄せ電話を代わる。 奈緒は電話を代わると嬉しそうに早苗と話し始めた。それを見ると改めて早苗と連絡が取れたことを嬉しく思えた。 (そうだよな……早苗さんってかなり長い間、電話一本よこさなかったんだ。こっちからしても出ないし。 そう考えたら本当になんかグッとくるなー。俺達はまだこの事務所の仲間なんだって思える) ガラにもなくジュンは感傷に浸り、和みながら茶を飲んだ。
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