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「ほら、そうだ!一輝くん呼んでみない?携帯に電話したら出るんじゃない?」
「うーん、来るかなぁ?一応電話してみますけど」
そう言ってジュンは一輝に電話をかけた。
ジュンが電話をかけている間、早苗は事務所に昔からある机を触ることにした。この机を使用していたのはもちろん一郎……そう考えての行動だ。
早苗は胸をわくわくさせながら机の引き出しを開ける。するとそこには小さな箱が入っていた。
「なんだろこれ?もしかしてあたしへのプ、プレゼント……!」
ついに九年越しの恋が実ったと確信した早苗は箱を開けてみた。中にはもう少し小さい、鍵のかかった箱が入っていた。
(なるほど……あたし以外の人に勝手に見られないように鍵をかけてるんだ。でもこれじゃあたしも箱の中身が見れないよ!)
顔を赤らめて箱をしまう早苗を変なモノを見るような目で奈緒が見ていた事には誰も気付くことはなかった。
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