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「どうした、何を怯えてる」
「ひ、“ヒョウ柄の狂子”って言やあ……俺らが高校ん時にこの辺りをシメてたレディースの頭じゃ……」
声を震わせながら男がそう言うとリーダー格の男が不思議そうに恭子を見る。
「……あれが?レディースって……女じゃねーか。お前らあんなのにビビってるのか?」
「俺らが高校ん時にはあいつに喧嘩売る奴なんか男でもいなかったんすよ……
昔、あいつは男相手にして顔の原型なくなるぐらいボコボコに痛めつけたんです。
その男はそれから金髪とヒョウ柄を身に付けてるの女見るだけで気失うくらい派手なやられようだったって……相手が泣いて謝っても“惨殺”する狂人なんすよあいつは……」
リーダー格の男は『フン』と鼻を鳴らすと半ば呆れながらも少しだけさっきよりも声を緊張させた。
「どんなに強かろうとたかが女だ。こっちはまだ6人いるんだぜ?武器も持ってる。負ける訳ないだろ」
そう言って男は鉄パイプを恭子に向けた。
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