第一章:襲撃

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「おい、いつまでも座り込んでないでさっさとその女やっちまえ!その後、桐咲 一輝だ。失敗できねえんだぞこの仕事は」 「は、はいっ!」 腰を抜かしていた男は立ち上がって鉄パイプを握り直すと、他の男と恭子を囲みこんだ。そして恭子の一瞬の隙を見て思いっきり殴りかかった。 バキッという鈍い音が辺りに響く。 しかし殴られたのは恭子ではない。殴りかかった男の方である。男は全く気に留めていなかった側面から拳を受け派手に吹き飛んだ。 「ナイス一輝!」 恭子は仲間がやられて怯んだ後ろにいる男に目にも止まらないような裏拳を放ちながら一輝に微笑みかけた。 「おう!俺を無視するからだバーカ!ははははっ!」 一輝はメットをへこませた拳をバキバキ鳴らしながら舌をペロッと出した。
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