第一章:襲撃

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「あと4人!どうする?まだやんのか?」 「チッ……」 リーダー格の男は武器を投げ捨てると両手を顔の高さまで上げて、軽やかに足でリズムを取り始めた。 「……。気ィつけろ一輝。そいつボクサーみたいだぞ」 恭子がそう言うと相手の男たちは笑いながら武器を捨てた。 「なんだ?降参か?」 「馬鹿か?もう俺達がやる必要ないってことだよ。リーダーが“我流”ボクシングでお前らの相手する以上、俺達が入ると逆に邪魔になっちまうからな」 「我流?通信空手かよ!ははははっ!」 一輝がバカにしながら笑っても相手は腹を立てるどころか余計に笑い声を大きくした。 「……自信アリっつーわけか」 一輝は真剣な顔をすると両手を顔の前に構えた。
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