第一章:襲撃

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守谷と呼ばれた男は電話を切るとすぐにパソコンのキーを叩き始めた。 (桐咲 一輝はこれでいい。今頃、彼は事務所に向かっているはず。事務所の面々には事情が伝わる。ネットやメディアを通して神野を呼び出すことも不可能ではない…… しかしまだ彼らではそんな行動には移らないはずだ。神野が来るときは我々が呼び出した時になるはず。 ならば神野を呼び出す前に相手の戦力を少し削ぐか……) そう考えた守谷の目はパソコンに映る早苗の写真に釘付けになった。 (安定して能力が高く厄介なのは彼女だ。 彼女がいなくなれば神野以外に脅威は消える。前田 早苗を殺す……いや、殺す必要はないな。彼女の性格を考えればこちらの味方につけることすら可能だ。 そして彼女が落ちれば他も崩れる。 ……決まりだな。次の標的は前田 早苗だ)
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