第二章:誘導

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「神野 光が一郎さんだって知っている人間あるいはその人間と関係を持つ人間。それが犯人ですよね?」 「多分。何にしてもあたし達がまずするべきことは身の安全を確保することだよ。 さっきも言ったけど事務所の場所は多分知られてる。あんまりここにいるべきじゃないかも」 犯人達は一郎をおびき出すために一輝を襲った。しかし一輝に危害を加えることはできなかったのだから次は事務所に乗り込んできてもおかしくない。 ジュンは何か引っかかるものを感じながらも早苗の言うとおり事務所にいるのは得策ではないと考えた。 「でもこれからどうするんですか?事務所の場所を知られてるなら早苗さんや一輝の家の住所も知られてるだろうし。 安全な場所なんかないんじゃ?」 ジュンのもっともな意見に恭子を除く全員が下を向いた。
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