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「確かに綺麗な星空だ。僕も少し休憩するとしようかな」
守谷はノートパソコンを閉じようとしたが、手をかけて動きを止めた。そしてしばらく考えると奈緒を呼ぶように手招きした。
「坂崎さん、退屈ならパソコンでゲームでもするかい?携帯は電波が悪くて調子が悪いけど、こいつはネットを繋がなくても遊べるゲームがあるからね」
「本当ですか!?パソコンのゲームなんて初めてやります!」
「なかなか奥が深いから楽しめると思うよ。それじゃ僕は星を眺めてくる。留守番は頼んだよ」
「了解ー!」
チョロいもんだ。少し優しい顔をしてやればすぐに信用する。お得意の“真眼”も役立たずというわけだ。
前田 早苗だけは今でも僕を本気で信用していない。しかしそれもこの瞬間まで。
間もなく彼女も僕の手に落ちる。
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