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時刻は六時。日が昇って大して間もないこんな時間だというのに守谷はジュン達を車に押し込み山道を走っていた。
「……守谷さん、どこ行くんだよぉ……」
一輝が眠そうに目をこすりながら訊ねた。
「事情が変わってしまって山にいるのは危険になった。少し遠回りすることになるが、どうしても君達に会わせたい人がいる」
「誰だよぉ~」
「頭の良く回る探偵仲間さ」
車は山道を出ると、なるべく交通量の少ない道を通るようにして進んでいった。
ほとんど眠れていないため、一輝も他の三人に混じって目を閉じる。
「さあて……神野はどう出るか」
守谷は不敵な笑みを浮かべながらその“目的地”へ急いだ。
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