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「さて、着きましたよ皆さん」
守谷が車を止めたのは、ごく一般的な倉庫のような建物の前だった。ジュン達は重いまぶたをこすりながら車を降りる。
守谷に続いて倉庫に入ろうとすると、すっと手を出され制止された。
「この先には精密な機械を置いていますので携帯などの電子機器はお預かりします」
その言葉に従いジュン達は守谷に携帯を手渡した。もちろん奈緒も。
全ての携帯の電源を切ったことを確認した守谷は倉庫の扉を開き、中に入る。
ここまで、全て守谷の計画通りに事が進んでいた。外部との連絡手段を全て遮断し、自分のテリトリーにジュン達を招き入れる。彼らは誰ともコンタクトを取れないため、こちらの居場所は誰にもわからない。
さらにジュン達には守谷にかくまわれていると思うように誘導しているので彼ら自身が外に出る可能性も薄かった。
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