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「守谷さん、ここってなんなんですか?」
薄暗い倉庫の中の階段を降りながらジュンが訊ねた。響との最後の対決の時に訪れた工場によく似た雰囲気で落ち着かない。
「ここは昔、麻薬組織やマフィアが裏の取引をするときに使われていた倉庫なんです。その地下には重要な取引のために連中が姿を隠すための部屋が作られた。
今、僕はその地下室を改造して拠点として使用しているんです。職業上、危ない連中に狙われることも多いんでね」
「三大探偵がそうだったみたいにですね!」
守谷は小さく頷いた。それからしばらく階段を降りていくとやがて鉄製の錆びた扉がずしんと道を遮っていた。
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