5207人が本棚に入れています
本棚に追加
早苗は忌々しい思い出でありながら、忘れられない、いや、忘れずに記憶に留めていたあの事件の事を思い出しながら朝日の手を強く握った。
「あら……前田さん……?前田さんなの!?久しぶり……!大人っぽくなっちゃって。すぐにはわからなかったわ!」
朝日は涙を一筋流しながら早苗の手を強く握り返す。そんな2人のやり取りを守谷が薄笑いを浮かべながら遮った。
「早苗さんが朝日と知り合いとは奇遇ですね。彼女とは何年か前に知り合ってから、良きパートナーとしていろいろな仕事をしてきましたよ」
「守谷さん、ここに前田さんをお連れしたという事はこの方達が?」
朝日の問いかけに守谷は小さく頷いた。
恐らくジュン達がここに来ることも前もって守谷から連絡を受けていたのだろう。
最初のコメントを投稿しよう!